釣りの準備は出来ていても、心の準備が出来ていなかった。朝一発目、オトリが深瀬に入り込んで行くのを横目で見ながら、青と白の不鮮明な空を見上げていると、手元に強烈な引きが来て、そのまま淵の底に引き込まれた。小走りにして竿を立て直そうとした瞬間、オトリごとサヨウナラである。
ぼつぼつ鮎の下りが始まるのではないか。彼岸花が咲き始めると鮎が下り始めるんだ・・と叔父が言ってくれたのを覚えている。強烈な夏の思い出が静かに幕を閉じる。この頃が一番いやな季節。
今日はツ抜けが出来た。当方にとっては上出来だ。水の状況が良かった。蛇足すれば、この27㎝は第一発目と同じところから。
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